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2022-08-30 12:29:00

カットしない犬種のカット。

こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。

昔と比べ、今はどの犬種にも色々なカットスタイルがあるので、うちの子もこの子みたいにしたいという気持ちになると思います。

ただ、犬種によっては、カット後に毛が生えなくなる場合がありますので、注意が必要です。

特に言われているのがポメラニアンで、その他、ダックスフンド、チワワ、柴犬など、いわゆる、通常はカットの必要がない犬種をカットした場合に多く見られます。(ポメラニアンも通常はカットはしない犬種です)

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原因はいまだにはっきりしていませんが、バリカンをかけることで、毛が生える周期に何らかの異常をきたし、成長が止まり、伸びなくなるようです。

バリカンだけがダメかというと、これはいろんな意見があると思いますが、個人の経験上では、ハサミでカットした場合も伸びなくなる子はいました。

病気ではないので、時間がたてば生えてくることが多いですが、半年から2年くらいかかる場合もあります。

以前、足の手術をするために腰から下を剃った柴犬は、半年近く全く生えてこず、元に戻るまでに1年以上かかっていました。

また、生えてくる場合も、毛の質感が変わってしまうことが多いです。

多くの場合が、コシとツヤのある毛から、ふわふわ柔らかい毛に変わり、色も薄くなってしまう傾向にあります。

そして、いずれ伸びるにしても、そこまでの間の見た目が、あまりキレイではないということも知っていてほしいです。

当店ではそのような犬種をカットする場合、そういったリスクについても説明させていただいております。

生えなくなったり、毛質が変わった場合、トリマーは戻すことが出来ないので…ごめんなさい💦

もちろん、ご了承いただいた上で、そのカットにしたいというご希望には全力でお答えいたします。

もし、夏は暑そうだからカットした方がいいのか?抜け毛対策には短い方がいいのか?という理由でしたら、違う方法もご提案いたしますので、ご相談ください。

とはいえ、毛が生えない場合、上記以外にも病気が絡んでいる場合があります。

あまりにも生えない、剥げるなどございましたら、一度動物病院にご相談いただけると幸いです。

 

犬の美容室NORWICH 矢羽

2022-08-29 10:06:00

ワンちゃんの健康チェック

こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。

ここ数日は、少し涼しく、ワンちゃんもお散歩しやすいのではないでしょうか?涼しいので我が家の子の足取りは軽快です。

さて、以前記載したペットセーバー(ペットの救急など)ですが、そこで大切とされているのが「守れる命をまもる」そして、「ペットを守れるのは飼い主さん」ということです。

そのためには、救急の対応はもちろん大切ですが、やはり人と一緒で、早期発見・早期治療が大切になってきますので、今回はそのことを書いていこうと思います。

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では実際何をすればいいの?ということですが、それば我が子の普通の状態(健康な状態)を知るという事です。

具体的な項目は以下です。

〇身体チェック

・鼻…湿り具合、色、形など

・目…色、目やに、見え具合など

・口(口周り、口内、歯、舌)…色、出来物の有無、歯石など

・耳…色、ニオイ、汚れなど

・体(首、背、腰、腹、胸、尻)…色、痛み、動きなど

・前足、後ろ足…動き、爪、肉球など

・毛…色、抜け毛、汚れ、ノミダニなど

・肛門、陰部…形、色、大きさなど

・歩き方…ゆっくり歩いた時、走った時、バランス、呼吸状態など

・表情

・普段の体重、呼吸回数、脈拍、体温を知るとなお良いです。

 

〇排泄チェック

・(便・尿)色、量、回数 、排泄の仕方

 

〇食事チェック

・食事量、食いつき、食べ方、飲み込み方

・飲水量、回数、飲み方、飲み込み方

 

異常がないか確認するのではなく、あくまでもお家のワンちゃんの普通の状態を知る、例えばこの子の鼻はこういう形でこれくらい湿っているのが普通と知っていることが大切です。

正常を知っていれば、そこから外れた場合、普段と違う=異常があると分かるというわけです。

また、全部を細かく見れたら良いですが、さすがに神経がすり減ってしまうので、例えば飲水量は何mlまで分からなくても、いつもお皿のここまで減っているということが分かっていれば、普段より飲む量が多いのか少ないのか分かります。飼い主さんの行える範囲で、その子の普通の状態を把握できればと存じます。

 

定期的な検診ももちろん大切です。血液検査など細かく見れるのもそうですが、獣医さんもその子の普段を診れるので、データだけではない「おかしいな」を感じ取り易くなると思います。

そして、おかしいなと思った場合は、飼い主さんの感覚を信じてください。

我が家のケンタ(この子については後日)は、なんとなく元気がない日が続き、おかしいと思っていましたが、健康診断も異常がなく、問題なしとされていました。

それでもおかしいと思い、違う検査をお願いしましたが、それも異常なし。そして、ある日痙攣を起こし、脳腫瘍(疑い)が発覚しました。

人の場合もそうですが、お医者さんに問題ないと言われるとそうなのか…と思ってしまうことがあると思います。

もちろん、問題ないことが大半ですが、納得出来ていないなら、飼い主さんにしか感じ取れないそれを信じて、その子のために対応していただけるといいのかなと思います。

 

また、トリミングサロンは0.5次救急の場を担っていると言われています。(一次救急:軽症の外来など、二次救急:入院・手術が必要な医療、三次救急:救命救急など)

正式にそういう言葉があるわけではないですが、病院に行く前の段階で健康チェック、早期発見、健康へのアドバイスなどを行える存在ということで、当店もキレイにするだけでなく、そういった部分のサポートもしていきたいと思っております。 

最後に、そもそも触ったりチェックが出来ない場合はどうしたら…という方もいるかもしれませんが、それについては後日、リラックスポジションというしつけ方法について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします

 

犬の美容室NORWICH 矢羽

2022-08-28 10:40:00

お家でのお手入れ(耳掃除)

こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。

今回のお手入れは「耳掃除」です。

といっても、爪切りなどと異なり、耳にトラブルがない場合は、定期的に掃除せずとも問題はないケアではあります。

人も、耳にトラブルがない場合はそんなに行わないですよね?(耳かきが気持ちいから定期的にやることはあるかもしれませんが…)

ただ、だからと言って放っておくとトラブルを見過ごしてしまうので、耳の汚れや臭いのチェックは1~2週に一回程度行い、その時に汚れているようなら掃除をするという方法が良いと思います。

そして、通常は、コットンで1~2回拭き取ればキレイになると思いますが、汚れが酷かったり、皮膚が真っ赤に腫れている、クサイなど普段とは違う状態になっている場合は、動物病院を受診することをおススメします。

皮膚だしキレイにしておけば治るのでは?と思う方もいるかもしれないですが、酷くなると回復に時間がかかりますし、その原因が例えばアレルギーや耳ダニによるものだと、その根本を治さないと良くはならないです。それに、人と一緒で、ずっと痒かったり痛かったりするのはワンちゃんも辛いですよね。

 

方法ですが、「ぬるま湯で湿らせ、しっかり絞ったコットン(お湯の温度はワンちゃんが嫌がらない温度で!)で指の届く範囲を優しく拭く」です。

綿棒や耳かきを使いたくなるかもしれませんが、傷をつけたり耳垢を奥に押し込んで、逆に耳を悪くしてしまうことがあるので避けましょう。

どうしても綿棒を使いたい場合は、綿棒を湿らせ、「見える所だけ掃除をする、綿棒は奥に入れない、そしてとにかく優しく掃除をする」でお願いいたします。

 長毛のワンちゃんだと、耳毛も気になるところだと思います。

以前は耳毛はキレイに抜くと言われていましたが、最近は抜く必要はなく、必要がある場合はカットするという方向に変わってきています。

理由は、耳への刺激が強い、ゴミ・細菌などの侵入をバリアする機能が損なわれる、多くの場合は耳毛のせいで耳が悪くなっている訳ではないといったことがあげられます。

なので、当店では通気が悪くならない程度の耳毛抜きをさせていただいておりツルツルにはしていませんので、ご希望がありましたらお伝えください。

 また、イヤークリーナーについてですが、耳垢が取れやすくなるので、お店では使っておりますが、それで拭いたペタペタ感なのか、気にする子も時折見るので、お家で行う場合は、ぬるま湯で十分だと思います。あっ、もちろん使っちゃいけないわけではないですよ。

 

そして、爪切り同様、そもそも耳に触れない場合ですが、これも少しずつ慣れさせていくしかないです。

実は我が家のキョーコちゃんも耳が大っ嫌いで、逃げるは暴れるは噛むはで大変でした。

それでもちょっと触ったらオヤツや褒めたりを繰り返したことで、ギリギリではありますが、やらせてくれるようにはなりました。(やった後は、心を閉ざしてしばし隠れてしまいますが…💦) 

やった分だけ返してくれるのがワンちゃんの凄い所だと感じます。

なので、1回出来ないからとあきらめずに、根気強く行っていけば、絆も深まりますし、出来ることも増えていくんじゃないかと感じます。

 

 

犬の美容室NORWICH 矢羽

2022-08-27 10:26:00

お家でのお手入れ(爪切り)

こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。

前回は違う内容でしたが、引き続きお手入れについて書いていきたいと思います。

お家ケアで難易度が高いとされているのが、そう「爪切り」。

ワンちゃんが嫌がってしまう事が多く、飼い主さんも出血させてしまう怖さがあったり、特に黒い爪の子は血管が見えないため、余計に難しいと感じるのではないでしょうか?

とは言え、爪は伸びていくものなので、放っておくと、爪が折れたり、肉球に突き刺さってしまうこともあるので、やらないわけにはいかないという…。

散歩でたくさん歩けば自然と削れるのでは?と思う方もいるかもしれませんが、犬種やその子の歩き方によっては、ほとんど削れない場合があります。

イメージ的にはがっしり体系や大型犬は爪が削れやすく、軽やかに歩くタイプの子は削れにくいイメージです。(必ずしもではないですが)

また、いずれにしても狼爪(親指)は削れないので、定期的なカットは必要になってきます。

 まずは道具についてですが、ギロチンタイプ(左)、ピコックタイプ(右)、その他ハサミタイプのものなどもあります。

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個人的には、ギロチンタイプがブレず、安全性も高いため使いやすいと感じます。

ピコックタイプは、巻き爪の場合に使ったりします。

そして大切なのは、切れ味です。切れ味の悪い爪切りだと、痛がったりする場合がありますし、やはりスパッと素早く切れた方がワンちゃんにも苦痛が少ないです。

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カットする場所は、色んなサイトにも説明があるように写真の線のイメージです。

問題は、どこまで切るかですが、お家の場合は少しずつカットしていき、断面の真ん中の色や質感が変わったかもとなったら、それが目安です。

実際はもう少し切れると思いますが、そこには血管だけでなく神経もあり、出血せずとも痛みを感じることがあるので、少し長めで良いです。

どうしても怖い場合は、電動やすりなどもあるので、そういうものを利用するのも一つの方法です。

というか、そもそも爪切りする前に嫌がられる…という場合は、まず爪を触られることに慣れるということから始めると良いです。

触らせてくれたらご褒美、次は爪切りで触らせてくれたらご褒美、爪切りを開閉させて音に慣れてもらうのも良いです。

上記が出来るようになったら、最初は一本だけ、先のほうだけカットして終わり。(褒めやご褒美は必ず)

それを繰り返し、少しずつ爪切りが上手になっていけるとよいです…が、その際に切りすぎて痛い思いをさせてしまったり、腕を変な方向に持って痛い思いをさせたりということが無いようにだけ注意しましょう。

ワンちゃんは痛かったことは、結構覚えています。

もちろん、痛みを伴う可能性があるものですので、無理はしすぎず、ワンちゃん飼い主様が苦痛を感じない範囲でケアを行っていただければ嬉しいです。

ケアの方法など質問がございましたら、直接お見せすることも出来ますので、お声がけください。

 

犬の美容室NORWICH 矢羽

2022-08-25 12:23:00

犬種スタンダートのこと。

こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。

今回は、お手入れについてはちょっとお休みして、犬種スタンダードについて書きたいと思います。

犬種スタンダードってなに?と思うと思います。

世界には公認されていない犬種を含めると、700~800種類とも言われる犬種が存在しますが、その中で、FCI(国際畜犬連盟)やKC(イギリス)、AKC(アメリカ)が公認している犬種にはこの犬種標準(スタンダード)とうものが定められ、これは、その犬種の理想的な姿を現しています。

犬種ごとに細かく決まりがあり、例えば、プードルの毛色は単色で他の色が入ってはいけない、ダックスの胸囲は何センチまではカニーヘンでそれ以上はミニチュアとか…。

ドッグショーでは、この、スタンダードにより近い犬種を評価していくもので、どっちが良い悪いというよりは、スタンダートと照らし合わせてどれだけスタンダードに近いかを見ていきます。

なので、違う犬種同士の審査も出来るというわけです。

そして、この犬種スタンダードというのは、トリミングでもとても大切です。

丸刈りだからいいわ、可愛ければいいわという意見もあるかもしれませんが、私は犬種スタンダードは「犬種を作り上げた長い年月の中、その犬種に一番良いスタイルだからその形になった」と思うので、スッキリにしても可愛くにしても部分部分でスタンダードスタイルを取り入れることで、その子をより可愛くキレイに出来ると考えています。

余談ですが、ビションフリーゼも最初はお顔まん丸スタイルではなかったんですよ。

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例えばうちのコタローは、後ろ足が、理想はオレンジの線のような感じですが、実際は黄色線のように膝の曲がりがあまり良くありません。

そのため、後ろ足の可動域が悪く、早歩きになるとピョコピョコすることがあります。これはスタンダードと照らし合わせると欠点になってしまいますね。

と言っても歩き方を変えることは出来ませんが、スタンダードを知っていれば、トリミングの際に理想の形に近づけることは可能で、より健康的でノーリッチテリアらしくなります。(beforeの写真が無くて比べにくくてすみません💦)

他にも、前足が外に開いている子は毛の残し方で真っすぐに近づけたり、足の短い子はカットの仕方で少し長く見えるようにしたりなどスタンダードを元にカバーしていくことも出来ます。

なかなか専門的なことなので、仕上がりを見て、スタンダードを取り入れている…とは思いにくいとは思いますが、当店ではこういった部分も大切に、その子その子がより可愛くキレイにみるようなトリミングを行っております。

今後もどうぞよろしくお願いいたします。

 

犬の美容室NORWICH 矢羽(ヤバ)