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2022-09-02 14:27:00

お家でのお手入れ(カット・バリカン)

こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。

お家のお手入れ、今回はカットとバリカン行ってみましょう。

短毛犬種の場合はそんなに行わないかもしれませんが、長毛犬種の場合は、全身はトリミングサロンにお願いするにしても、お顔・お尻・足裏など部分的にカットする、または次のトリミングまでに気になるから切りたいな…なんていうことがあるのではないでしょうか?

とはいえ、ハサミもバリカンも刃物ですので、動物病院にいた頃、お家でカットしていたら皮膚を切ってしまったと受診されている方が時々いましたので、注意は必要です。 

bari.jpg

まず、バリカンの基本的な扱い方についてですが、バリカンは、写真の線の部分を皮膚と平行になるように当てて使います。立てすぎると皮膚を傷つけてしまい、寝かせすぎても上手く剃れずに傷つけてしまう場合があります。そして、力は入れず、バリカン自体の重さを利用して剃っていくと良いです。

動画の中には毛の流れと逆向きで剃っているものもありますが、それには理由があって技術も必要ですので、基本は毛の流れに沿って行ってください。

そして、バリカンとは逆の手でしっかり皮膚を伸ばし、刈るスピードを見ながらゆっくりバリカンを動かしていきます。

動かすスピードが速すぎると、毛が刈れずに次に行ってしまうため、いわゆるトラ刈りになってしまいます。遅すぎると皮膚を気付付ける可能性があります。

また、お家だと3~5mmくらいで剃ることも多いと思いますが、このミリ数、シワがあった場合など、そのシワをそのまま刃に巻き込んでしまいケガをさせやすいミリ数なので、皮膚がちゃんと平らになっているか確認しながら行いましょう。※アタッチメントを使うと、直接刃が当たりにくくなるため、ケガをさせにくくなります。

ハサミについてですが、ストレートタイプ・カーブバサミ・スキバサミ・ミニのハサミなど色々ありますが、切れ味が良いもので、かつ自分が使いやすいものを選びましょう。

そして大切なのが、皮膚の位置を確認することと、とにかく刃先が体に向かないということです。

例えば、耳が垂れている子の耳の周りの毛を切るとします。指で確認し耳のフチは気を付けて切らないようにしていたとします。でも、切っているうちに耳先が目の方に近づいていたらどうでしょう? それにつられ刃先も目の方を向き、ふいに動いたりしたら…。

道具の説明についてはこのくらいで、お家で行うことの多い部位についても簡単に。 

①足裏

トリミングサロンではパットの中(深い所)まで刈ることが多いですが、皮膚が薄く、きちんと開かないと刈れない&毛がしやすい部位ですし、最近は中まで刈る必要がないとも言われているので、お家では表面の出ている毛だけ刈ってみましょう。ハサミでも良いですが、安全面と簡単さを考えるとバリカンを使用するのがおススメです。

この場所は毛の流れに沿っては難しいので、出ている毛をちょっとずつ刈っていきましょう。

肉球は通常硬めで、ケガもしにくいため(しない訳ではない)、初めてチャレンジする場合は足裏は良いかもしれません。

②お尻

肛門周りを剃る場合は肛門から外に向かって剃り、バリカンの刃先が肛門の上を通過しないようにしましょう。柔らかくシワが多いので簡単に傷がついてしまいます。

ハサミの場合も肛門の方をハサミが向かないように気を付けましょう。お尻下の飾り毛を切る場合も、足の位置をしっかり確認してから行ってください。

③顔

目周り、口周りが気になってカットする方が多いように思います。

目を気を付けるのは勿論ですが、顔は凹凸が多いので、刃の向きに気を付けながら行ってください。

そしていきなり登場して驚くのが舌です。口周りをカットしるときにムズムズするのかペロッとする子も多いので、口の動きは要注意です。

④体

比較的平らで行いやすい場所です。ただ背骨が出ている子やイボが多い子などは、剃れるからとバシバシ剃らずに、ゆっくり確認しながら進めてください。

あと、首周りや脇・脇腹あたりは皮膚が薄いので気を付けましょう。

短毛犬種の場合、バリカンが入りにくいことがあると思いますが、アンダーコートを取り除いてから行うと、やりやすくなります。

⑤毛玉

大きな毛玉は梳かしても取れないですし、トリミングサロンでは毛玉料金もかかってしまうので取りたいところだと思います。

ただ、動物病院に受診される方の多くが、毛玉を取ろうとして皮膚を切ってしまった…ということです。

毛先についている毛玉は良いのですが、通常根元近くで毛玉になっていることが多いです。

なので、まずはスリッカーなどで少し梳かし、根元の状況を見て、皮膚から浮いている部分を確認できたら、そこにバリカンをちょっとずつ入れていってください。個人的にはハサミはお勧めしないです。

この時、毛玉を引っ張り上げた状態でバリカンを入れると、一緒に引っ張られた皮膚にバリカンが入ってりまい、だいたいケガをさせます。

どうしても怖いなと感じたら、その隙間にコーム(クシ)を入れて、その上の部分をバリカンまたはカットする方法もあります。

ただ、これもコームの入れ方によっては皮膚がクシの間から出ていることがあるので、気を付けましょう。

そして、どうしても取れない場合は無理はせず、トリミングサロンにお願いしてもられると幸いです。

 

と、ここまで説明しましたが、 カットやバリカンを行う場合は、ワンちゃんがジッと出来る状況が前提です。

一人では難しい場合は、支える人とカットする人の2人で行えると良いと思います。

積極的にお家でもお手入れをする方は、トリミングテーブルがあると便利だと思います。

 

全てのお手入れが出来る必要はございませんが、お手入れもワンちゃんとのコミュニケーションを深めるための一つですので、是非チャレンジしてみてください。

 

犬の美容室NORWICH 矢羽(ヤバ)