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お家でのお手入れ(肛門腺絞り)
こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。
今回もお手入れについて書いていきたいと思います。
お家でやってみて上手くいかなかった、痛がってしまったと、意外と飼い主様が苦戦しているのが「肛門腺絞り」です。
まず肛門腺についてですが、肛門の両側にある分泌腺で、肛門膿とも言います。
嗅ぐと「クサッ」となるくらいのニオイで、ワンちゃん達はそれを嗅いでお互いを確認したり、マーキングに利用したりします。
性状は、私が今まで見たことがあるもですと、水様・泥状・粘土状、色は茶色・黄色・黄土色・灰色・灰褐色など、その子によって異なっており、同じ子でも日によって性状が異なる場合もありました。
一般的に大型犬は、排泄の際に出てしまうことが多いため、肛門腺は溜まりにくいとされています(個体差はあります)。
そして、肛門腺を絞る頻度も良く聞かれますが、最近では肛門腺は絞らなくても良いという意見もあります(炎症を起こしやすい、肥満犬・シニア犬などの場合は定期的に絞った方が良いです)。
…が、やはり肛門腺破裂が怖かったり、ニオイがしたりとありますので、その子の溜まり具合に合わせて、またはシャンプーのタイミングで絞っていただくと良いかと存じます。
【肛門の絞り方】
まずは尻尾をしっかり持ち上げ(その方が、肛門腺が触りやすくなります)、肛門腺を確認します。
ここで「肛門腺=肛門」を絞ってしまう方が多いのですが、肛門を絞るとただただ痛いだけなので、写真の場所に向けて、肛門の奥の方までグイっと指(親指と人差し指または中指)を入れてみます。
溜まっている場合は、袋のようなものに触れると思います。
そして、そこをただ押すのではなく、肛門の穴の方に絞り出すといイメージでチューっと絞っていくと上手く出てくると思います。
あっ、説明し忘れましたが、その時、直に手に触れると衛生的ではないのと、飛び散るのと、手が臭くなるので、ティッシュを当てて行ってください。(シャワーの時はそのまま流せるので私は直で行っています)
肛門腺が粘土状など硬くて出にくい場合は、ギューギュー押すのではなく、硬さに合わせてゆっくり押してあげると出ると思いますが、十分に出ない場合はトリマーや動物病院にお願いするのが良いです。
あと、フレンチブルドッグやコーギーなど、尻尾が短い・無く、お尻がパツッと筋肉質な子の場合は、そもそも指が肛門腺まで入っていかず、絞れない場合があります。
トリミングサロンでも難しい場合があるので、その場合は獣医さんが肛門に指を入れ、内側から直接肛門腺を絞る場合もあります。
難しい場合以外は、慣れてくるとお家でも簡単に出せるようになると思いますので、是非チャレンジしてみてください。
犬の美容室NORWICH 矢羽(ヤバ)
お家でのお手入れ(シャンプー)
こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。
前回に引き続き、今回はお家でのシャンプーについてのお話です。
ワンちゃんの皮膚のターンオーバー(入れ替わり)は21日と言われています。(人は30日程度で年齢があると伸びていくそうです、ヒャー💦)
そのため、月に1~2回のシャンプーが理想とされています。
ワンちゃんの皮膚はデリケートなので、シャンプーをしすぎると、必要な油分が無くなり乾燥することで、皮膚のバリア機能が損なわれ、皮膚トラブルをおこしたり、コートが痛んでしまったりします。
ではうちの子も月に1回ですか?あんまり洗ってはいけないんですか?という質問もいただきますが、必ずしもその回数ではなく、生活状況や皮膚の状態によって、その子に合うシャンプー頻度で良いかと存じます。(半年に1回などはお勧めしません)皮膚疾患がある場合は、獣医さんとご相談ください。
細かい方法は色々なところにのっていると思いますが、基本的には「体を濡らす」「シャンプーで洗う」「乾かす」ということですが、そのポイントや注意点を書いていきます。
①体を濡らす
…の前に、まずしっかりブラッシングを行いましょう。抜け毛や毛玉が残っているとしっかり根元まで洗えず、毛玉をそのままにするとフェルト状にかたまってしまい、通気性も悪くなってしまします。 短毛の子も抜け毛を取り除いてからシャンプーを行う方が乾かしやすくなります。
そして、いよいよ体を濡らします。全身しっかり濡らしましょう。これだけで汚れの多くが取れると言われています。
濡らす場合は、足やお尻から少しずつ頭に向かって行います…というのも、人と一緒で、急に体幹にかけてしまうと心臓がビックリしてしまうからです。
お顔を嫌がる場合は、直接シャワーをせず、スポンジにお湯を含ませてちょっとずつ流してあげると良いです。
お湯の温度はぬるいかな?位で大丈夫です。
②シャンプー
基本はしっかり泡立てて、優しく泡で洗うイメージです。(人と一緒ですね。)
指の間、脇、顔、耳、肛門・陰部周りなんかが汚れやすい所なのでそこは汚れ具合を確認しながら洗ってください。
あと大切なことは、シャンプーやコンディショナーの使用方法を見てお使いください。
何倍にして泡立てるとか、直接塗布するとかあるので、その通りに使用することが一番効果を発揮出来ます。
コンディショナーは必ずしもではないですが、コートの長い子達はコートを保護するという意味で使っていただくと良いです。
当店では、コートが柔らかい子は柔らかくなりすぎないようコンディショナーを調整したりしています。
そして、出来れば、いや可能な限り保湿をしてください。
シャンプー後はとにかく皮膚が乾燥するので、やはり保湿がとても大切です。(私もお風呂後は痒くなるので、ボディクリームや化粧水やら色々使っています、ワンちゃんも同じです)
スプレータイプ、かけ流しタイプなど色々あるので、使いやすいものを選んでいただけると幸いです。
シャンプーを流すときは、濡らすときと同じで、全身をくまなく流しましょう。
顔や耳、内側など流し残しやすいので、しっかり確認しましょう。目に充血がないかは常にチェックしましょう。
③乾かす
まずタオルでしっかりと水分をふき取ります。
その後、ドライヤーを当てますが、距離が近かったり同じ場所に長時間あてると火傷をしてしまうので、確認しながら行ってください。
本当は、乾かしながら梳かせるといいのですが、どうしても動いてしまう子もいると思うので、その場合は支える人と乾かす人の二人で行うと良いのかなと思います。
一人の場合は、「ドライヤーで少し乾かす⇒ブラッシング」を繰り返していけると良いですが、長毛の子はなかなか大変だとは思います。
長時間皮膚が濡れていると、体温調節が上手くできなかったり、皮膚に負担がかかったり、ニオイの原因になったり、折角洗ったのに余計に汚れが付いてしまったりしますので、自然乾燥でもと思うかもしれませんが、しっかり乾かしてほしいです。
…と、今回も色々書きましが、改めて書いてみるとお家でシャンプーもなかなか大変ですね。
私もトリマーになる前は特に乾かしが出来なくて困っていました。
ブラッシングのところにも書きましたが、お家では出来る範囲を頑張り、難しいところは遠慮なくトリマーに頼んでいただき、その分をワンちゃんと飼い主様の楽しい事に使っていただけると幸いです。
犬の美容室NORWICH 矢羽
お家でのお手入れ(ブラッシング)。
こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。
お家でのお手入れについて質問を受けることが多いので、ちょっとずつ書いていきたいと思います。
今回はブラッシングについてです。
まず初めに、ブラッシングとはですが、ブラシやクシなどを用いて、被毛をとかすことで、それだけではなく、実は様々な良い効果が期待できます。
①皮膚を清潔に保つ(埃や汚れ、ノミダニ、葉っぱなどを取り除くことができる。)
②マッサージ効果(ほどよく皮膚を刺激することで、血行促進・新陳代謝がアップし、皮膚を健康に保ちます。)
③毛玉・抜け毛の予防(汚れだけでなく、毛玉や抜け毛を除去することができます。)
④全身の健康管理(直接触れ合うことで、キズなど普段との違いを見つけることができ、病気の早期発見につながります。)
⑤コミュニケーション(触れ合うことで、大切なコミュニケーションの時間となり、色んな場所に触れるということにも慣れていきます。)
毛玉は出来ませんが、こういった理由から、短毛のワンちゃん達にもブラッシングは必要です。
後に書きますが、短毛のワンちゃんは獣毛ブラシやラバーブラシが良いかと思います。
頻度としては毎日を推奨されることが多いですが、正直、私も毎日は行っていないですし、毎日はなかなか大変💦
ケアが負担になってはワンちゃんも飼い主様にもよくないので、毎日じゃなくとも、まずは飼い主様が出来る方法、範囲で行っていただけると良いのかなと思います。
ブラッシングの道具も色々あり、写真左から、「スリッカー」「コーム」「ピンブラシ」、その他「獣毛ブラシ」「ラバーブラシ」など、補助的に「ブラッシングスプレー」などもあります。
個人的な意見ですが、毛玉が出来やすい子やプードルなどはスリッカーブラシを勧められることが多いと思いますが、正直、スリッカーブラシの扱いには練習が必要です。
上手く扱わないと痛かったりケガをさせたりする⇒ワンちゃんが嫌がる⇒ブラッシングが出来なくなる…ということにもなるので、お家ではピンブラシや獣毛ブラシを使い、小さい毛玉はお店で取ってもらうという方法でも良いのかなと思います。
やり方のポイントは、どのブラシでもそうですが、毛の流れに沿ってとかすことと、とにかく優しくです。(以前のブログで皮膚の事を書きましたが、ワンちゃんの皮膚は乳幼児と同じくらい薄くデリケートです)
実際に行う前に、自分の腕とかに当ててやってみると感じが分かると思います。
そして、少しやったら褒めたりご褒美をあげたりを繰り返し、時間は短時間で、1度に全部やろうとしないという感じです。
あとは、一気に広い面をやろうとせず、小さな束をちょっとずつ順番にほぐしていくイメージで、ブラシも、全部の面を使うのではなく、小さな束にあたる部分だけを使ってとかすというイメージです。
また、ブラッシングスプレーについてですが、意外と説明を確認せず、濡れたままとかしている方が多いです。
濡らして浸透させ、乾いた段階でとかすというものが多いので(勿論濡れたままとかす場合もあります)、その製品の使い方に合わせて使用していただけるとより効果を発揮できると思います。
余談ですが、私はブラッシングスプレーを使用する場合、ドライヤーで乾かしながらブラッシングしています。
色々お話ししましたが、私達トリマーは練習を重ねてブラッシングが出来るようになっています。
最初の自分を思い出すと、勿論上手な人もたくさんいらっしゃいますが、犬を迎え入れてすぐにブラッシングが出来るようになるというのは相当努力が必要な気がします。
これも個人的な意見になりますが、上手くいかず、お互いにお手入れが苦痛になってしまうようでしたら、出来る所まではお家で行い、難しい所はトリマーに任せていただいても良いのかな…と、そしてその分は、ワンちゃんと楽しく過ごす時間に充てていただければとても嬉しいです。
犬の美容室NORWICH 矢羽(ヤバ)
プラッキング。
こんにちは。東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。
当店はプラッキングも対応しております…が、プラッキングとは何ぞや?という方のために簡単に説明をさせていただきます。
【プラッキングとは】
主にテリア種のコートを、指やナイフなどを用いて、人工的に抜いていく作業のことを言います。
ナイフと言っても、果物ナイフのようなものではなく、下の写真のような道具です。
コートや部位によってギザギザの深さや細かさが異なるものを使っていきます。
【なぜ行うか?】
テリア犬種は、換毛(毛が抜け変わること)しにくい犬種のため、人工的に抜いてあげる必要があります。
ハサミやバリカンを使ってはいけないわけではないですが、カットを繰り返すと、細い・色の薄いコートになっていきます。
毛を抜くことで、新しい健康的な毛が生えてきて、硬く艶のある、色の濃いコートになっていくため、見た目にも美しくなります。
皮膚に刺激を与えるため、皮膚が強くなるという話もありますが、弱い子の場合、逆に悪くしてしまうこともあるため、その場合はカットを選択しても良いと思います。
【痛くないの?】
毛を抜くのは痛そう・かわいそうということを多く聞きます。
勿論、プードルなどは痛いので絶対抜いてはいけませんが、テリア犬種は他の犬に比べて、毛が抜けやすく生えています。
また、無理やり抜いているわけではなく、その時に抜ける毛・抜く必要のある毛を選択して抜いています。(ストリッピングという方法の場合はツルツルになるまで抜きますが…)
肛門周りや脇など、皮膚の薄い部分は嫌がる子が多いので痛む場合もあると感じますが、定期的に行っている場合は、例えばうちのコタローは寝ながら抜かせてくれますし、キョーコはブラッシングで毛玉が引っかかるだけで噛んでくる子ですが、プラッキングは良い子なので、そこまで不快感はないのかなと感じます。
痛いのが気になる場合は、肛門周りなど、痛い所はカットするということも可能ですので、ご相談ください。
詳細については直接お問い合わせください。
テリア大好きですので、どうぞよろしくお願いいたします。
犬の美容室NORWICH 矢羽