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涙焼けについて。
こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。
今週は、少しお天気が不安定で、雨のせいか、ジメジメしていますね。
さて、トリミングサロンで質問が多いことのひとつが涙焼けについてです。
特に白い毛の子は、色がついてしまうため、気になってしまうと思います。
涙焼けは、涙が外に流れ出てしまい、そこにバクテリアの繁殖やタンパク質などが酸化することで色がついてしまい起こります。
涙が外に流れ出る原因は、涙を鼻の方に流す鼻涙管という部分が詰まっていたり細かったりすることであふれてしまう場合、目の油分が不足し涙が目にとどまれない場合、目を傷めている場合、アレルギーなど様々です。
では、色がついた場合どうすればいいか?ということですが、一度付いた色を消すことは難しいです。
ドッグショーに出る子で、ブリーチをしたりパウダーを付ける場合があると聞いたことがありますが、ブリーチは一般的でなく、皮膚や目へのリスクが大きいですし、パウダーは人で言うファンデーションのような感覚なので、根本的に消えるものではありません。
カットすることでキレイにはなりますが、やはり原因が取り除かれていないと、再び涙焼けになってしまいます。
そのため、まずは何が原因かを動物病院に相談してみると良いと思います。
原因によって、鼻涙管に詰まりがあるなら流す処置、点眼や眼軟膏塗布、抗生物質、アレルギーなら食事変更など、治療が出来る場合があります。
…とは言いましたが、鼻涙管洗浄などは麻酔が必要だし、気にはなるけど病院に行ってまで治そうとは考えていない場合もあると思います。
その場合、お家で出来るとしたら、やはりキレイにすることです。
色がつく原因は、涙が酸化したりすることなので、その前に拭き取れば色は変わらないということ。
理屈はそうなりますが、現実的に完全に拭きとるのは難しいと思うので、ワンちゃん飼い主さんお互いの負担にならない範囲で拭き取ってもらえば、色がつくのを遅くすることは出来るのではないかと思います。
拭く際は、ぬるま湯で湿らせたコットンで優しくふき取ってください。涙焼けクリーナ―を使用するのも良いと思います。
流れを良くするために、温めたり、マッサージを行う場合もあります。(方法はYouTubeなど見てみてください☆)
あと、食事を変えたことで改善した例は割と多く見るので、フードを変えてみたり、腸活(腸活の話はまた後日)をしてみたりは行う価値はあるのではないでしょうか?
注:フードを変える場合はお腹の調子も気を付けてみてあげてください。変える場合は、肉の種類を変えてみたり、無添加にしてみたり、今までとは違うものの方が違いが分かりやすいと思います。おやつを良く食べる子は、おやつも見直してみると良いです。
お家ケアのことばかりになってしまいましたが、トリミングサロンの対応としては、シャンプーでキレイにする・カットする他、わざと涙焼けの通り道はカットせずに、色が変わるのはその部分だけにとどめるという方法もあります。
涙焼けを消すことは出来ませんが、出来る対応はさせていただきますので、是非ご相談ください。
また、普段涙焼けがない子に急に涙焼けが出来た場合は、体調不良の可能性もあるので、目以外にもおかしい所はないかみてあげてください。
犬の美容室NORWICH 矢羽(ヤバ)
お家でのお手入れ(カット・バリカン)
こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。
お家のお手入れ、今回はカットとバリカン行ってみましょう。
短毛犬種の場合はそんなに行わないかもしれませんが、長毛犬種の場合は、全身はトリミングサロンにお願いするにしても、お顔・お尻・足裏など部分的にカットする、または次のトリミングまでに気になるから切りたいな…なんていうことがあるのではないでしょうか?
とはいえ、ハサミもバリカンも刃物ですので、動物病院にいた頃、お家でカットしていたら皮膚を切ってしまったと受診されている方が時々いましたので、注意は必要です。
まず、バリカンの基本的な扱い方についてですが、バリカンは、写真の線の部分を皮膚と平行になるように当てて使います。立てすぎると皮膚を傷つけてしまい、寝かせすぎても上手く剃れずに傷つけてしまう場合があります。そして、力は入れず、バリカン自体の重さを利用して剃っていくと良いです。
動画の中には毛の流れと逆向きで剃っているものもありますが、それには理由があって技術も必要ですので、基本は毛の流れに沿って行ってください。
そして、バリカンとは逆の手でしっかり皮膚を伸ばし、刈るスピードを見ながらゆっくりバリカンを動かしていきます。
動かすスピードが速すぎると、毛が刈れずに次に行ってしまうため、いわゆるトラ刈りになってしまいます。遅すぎると皮膚を気付付ける可能性があります。
また、お家だと3~5mmくらいで剃ることも多いと思いますが、このミリ数、シワがあった場合など、そのシワをそのまま刃に巻き込んでしまいケガをさせやすいミリ数なので、皮膚がちゃんと平らになっているか確認しながら行いましょう。※アタッチメントを使うと、直接刃が当たりにくくなるため、ケガをさせにくくなります。
ハサミについてですが、ストレートタイプ・カーブバサミ・スキバサミ・ミニのハサミなど色々ありますが、切れ味が良いもので、かつ自分が使いやすいものを選びましょう。
そして大切なのが、皮膚の位置を確認することと、とにかく刃先が体に向かないということです。
例えば、耳が垂れている子の耳の周りの毛を切るとします。指で確認し耳のフチは気を付けて切らないようにしていたとします。でも、切っているうちに耳先が目の方に近づいていたらどうでしょう? それにつられ刃先も目の方を向き、ふいに動いたりしたら…。
道具の説明についてはこのくらいで、お家で行うことの多い部位についても簡単に。
①足裏
トリミングサロンではパットの中(深い所)まで刈ることが多いですが、皮膚が薄く、きちんと開かないと刈れない&毛がしやすい部位ですし、最近は中まで刈る必要がないとも言われているので、お家では表面の出ている毛だけ刈ってみましょう。ハサミでも良いですが、安全面と簡単さを考えるとバリカンを使用するのがおススメです。
この場所は毛の流れに沿っては難しいので、出ている毛をちょっとずつ刈っていきましょう。
肉球は通常硬めで、ケガもしにくいため(しない訳ではない)、初めてチャレンジする場合は足裏は良いかもしれません。
②お尻
肛門周りを剃る場合は肛門から外に向かって剃り、バリカンの刃先が肛門の上を通過しないようにしましょう。柔らかくシワが多いので簡単に傷がついてしまいます。
ハサミの場合も肛門の方をハサミが向かないように気を付けましょう。お尻下の飾り毛を切る場合も、足の位置をしっかり確認してから行ってください。
③顔
目周り、口周りが気になってカットする方が多いように思います。
目を気を付けるのは勿論ですが、顔は凹凸が多いので、刃の向きに気を付けながら行ってください。
そしていきなり登場して驚くのが舌です。口周りをカットしるときにムズムズするのかペロッとする子も多いので、口の動きは要注意です。
④体
比較的平らで行いやすい場所です。ただ背骨が出ている子やイボが多い子などは、剃れるからとバシバシ剃らずに、ゆっくり確認しながら進めてください。
あと、首周りや脇・脇腹あたりは皮膚が薄いので気を付けましょう。
短毛犬種の場合、バリカンが入りにくいことがあると思いますが、アンダーコートを取り除いてから行うと、やりやすくなります。
⑤毛玉
大きな毛玉は梳かしても取れないですし、トリミングサロンでは毛玉料金もかかってしまうので取りたいところだと思います。
ただ、動物病院に受診される方の多くが、毛玉を取ろうとして皮膚を切ってしまった…ということです。
毛先についている毛玉は良いのですが、通常根元近くで毛玉になっていることが多いです。
なので、まずはスリッカーなどで少し梳かし、根元の状況を見て、皮膚から浮いている部分を確認できたら、そこにバリカンをちょっとずつ入れていってください。個人的にはハサミはお勧めしないです。
この時、毛玉を引っ張り上げた状態でバリカンを入れると、一緒に引っ張られた皮膚にバリカンが入ってりまい、だいたいケガをさせます。
どうしても怖いなと感じたら、その隙間にコーム(クシ)を入れて、その上の部分をバリカンまたはカットする方法もあります。
ただ、これもコームの入れ方によっては皮膚がクシの間から出ていることがあるので、気を付けましょう。
そして、どうしても取れない場合は無理はせず、トリミングサロンにお願いしてもられると幸いです。
と、ここまで説明しましたが、 カットやバリカンを行う場合は、ワンちゃんがジッと出来る状況が前提です。
一人では難しい場合は、支える人とカットする人の2人で行えると良いと思います。
積極的にお家でもお手入れをする方は、トリミングテーブルがあると便利だと思います。
全てのお手入れが出来る必要はございませんが、お手入れもワンちゃんとのコミュニケーションを深めるための一つですので、是非チャレンジしてみてください。
犬の美容室NORWICH 矢羽(ヤバ)
お家でのお手入れ(耳掃除)
こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。
今回のお手入れは「耳掃除」です。
といっても、爪切りなどと異なり、耳にトラブルがない場合は、定期的に掃除せずとも問題はないケアではあります。
人も、耳にトラブルがない場合はそんなに行わないですよね?(耳かきが気持ちいから定期的にやることはあるかもしれませんが…)
ただ、だからと言って放っておくとトラブルを見過ごしてしまうので、耳の汚れや臭いのチェックは1~2週に一回程度行い、その時に汚れているようなら掃除をするという方法が良いと思います。
そして、通常は、コットンで1~2回拭き取ればキレイになると思いますが、汚れが酷かったり、皮膚が真っ赤に腫れている、クサイなど普段とは違う状態になっている場合は、動物病院を受診することをおススメします。
皮膚だしキレイにしておけば治るのでは?と思う方もいるかもしれないですが、酷くなると回復に時間がかかりますし、その原因が例えばアレルギーや耳ダニによるものだと、その根本を治さないと良くはならないです。それに、人と一緒で、ずっと痒かったり痛かったりするのはワンちゃんも辛いですよね。
方法ですが、「ぬるま湯で湿らせ、しっかり絞ったコットン(お湯の温度はワンちゃんが嫌がらない温度で!)で指の届く範囲を優しく拭く」です。
綿棒や耳かきを使いたくなるかもしれませんが、傷をつけたり耳垢を奥に押し込んで、逆に耳を悪くしてしまうことがあるので避けましょう。
どうしても綿棒を使いたい場合は、綿棒を湿らせ、「見える所だけ掃除をする、綿棒は奥に入れない、そしてとにかく優しく掃除をする」でお願いいたします。
長毛のワンちゃんだと、耳毛も気になるところだと思います。
以前は耳毛はキレイに抜くと言われていましたが、最近は抜く必要はなく、必要がある場合はカットするという方向に変わってきています。
理由は、耳への刺激が強い、ゴミ・細菌などの侵入をバリアする機能が損なわれる、多くの場合は耳毛のせいで耳が悪くなっている訳ではないといったことがあげられます。
なので、当店では通気が悪くならない程度の耳毛抜きをさせていただいておりツルツルにはしていませんので、ご希望がありましたらお伝えください。
また、イヤークリーナーについてですが、耳垢が取れやすくなるので、お店では使っておりますが、それで拭いたペタペタ感なのか、気にする子も時折見るので、お家で行う場合は、ぬるま湯で十分だと思います。あっ、もちろん使っちゃいけないわけではないですよ。
そして、爪切り同様、そもそも耳に触れない場合ですが、これも少しずつ慣れさせていくしかないです。
実は我が家のキョーコちゃんも耳が大っ嫌いで、逃げるは暴れるは噛むはで大変でした。
それでもちょっと触ったらオヤツや褒めたりを繰り返したことで、ギリギリではありますが、やらせてくれるようにはなりました。(やった後は、心を閉ざしてしばし隠れてしまいますが…💦)
やった分だけ返してくれるのがワンちゃんの凄い所だと感じます。
なので、1回出来ないからとあきらめずに、根気強く行っていけば、絆も深まりますし、出来ることも増えていくんじゃないかと感じます。
犬の美容室NORWICH 矢羽
お家でのお手入れ(爪切り)
こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。
前回は違う内容でしたが、引き続きお手入れについて書いていきたいと思います。
お家ケアで難易度が高いとされているのが、そう「爪切り」。
ワンちゃんが嫌がってしまう事が多く、飼い主さんも出血させてしまう怖さがあったり、特に黒い爪の子は血管が見えないため、余計に難しいと感じるのではないでしょうか?
とは言え、爪は伸びていくものなので、放っておくと、爪が折れたり、肉球に突き刺さってしまうこともあるので、やらないわけにはいかないという…。
散歩でたくさん歩けば自然と削れるのでは?と思う方もいるかもしれませんが、犬種やその子の歩き方によっては、ほとんど削れない場合があります。
イメージ的にはがっしり体系や大型犬は爪が削れやすく、軽やかに歩くタイプの子は削れにくいイメージです。(必ずしもではないですが)
また、いずれにしても狼爪(親指)は削れないので、定期的なカットは必要になってきます。
まずは道具についてですが、ギロチンタイプ(左)、ピコックタイプ(右)、その他ハサミタイプのものなどもあります。
個人的には、ギロチンタイプがブレず、安全性も高いため使いやすいと感じます。
ピコックタイプは、巻き爪の場合に使ったりします。
そして大切なのは、切れ味です。切れ味の悪い爪切りだと、痛がったりする場合がありますし、やはりスパッと素早く切れた方がワンちゃんにも苦痛が少ないです。
カットする場所は、色んなサイトにも説明があるように写真の線のイメージです。
問題は、どこまで切るかですが、お家の場合は少しずつカットしていき、断面の真ん中の色や質感が変わったかもとなったら、それが目安です。
実際はもう少し切れると思いますが、そこには血管だけでなく神経もあり、出血せずとも痛みを感じることがあるので、少し長めで良いです。
どうしても怖い場合は、電動やすりなどもあるので、そういうものを利用するのも一つの方法です。
というか、そもそも爪切りする前に嫌がられる…という場合は、まず爪を触られることに慣れるということから始めると良いです。
触らせてくれたらご褒美、次は爪切りで触らせてくれたらご褒美、爪切りを開閉させて音に慣れてもらうのも良いです。
上記が出来るようになったら、最初は一本だけ、先のほうだけカットして終わり。(褒めやご褒美は必ず)
それを繰り返し、少しずつ爪切りが上手になっていけるとよいです…が、その際に切りすぎて痛い思いをさせてしまったり、腕を変な方向に持って痛い思いをさせたりということが無いようにだけ注意しましょう。
ワンちゃんは痛かったことは、結構覚えています。
もちろん、痛みを伴う可能性があるものですので、無理はしすぎず、ワンちゃん飼い主様が苦痛を感じない範囲でケアを行っていただければ嬉しいです。
ケアの方法など質問がございましたら、直接お見せすることも出来ますので、お声がけください。
犬の美容室NORWICH 矢羽
お家でのお手入れ(抜け毛)
こんにちは、東京都品川区にあるトリミングサロン「犬の美容室NORWICH(ノーリッチ)」です。
今回は抜け毛処理についてです。
特に季節の変わり目は、お家が毛だらけだよ…という話を良く耳にします。
犬種によっても異なりますが、主にダブルコートのワンちゃんは抜け毛が多い傾向にあります。
ダブルコートというのは、硬い毛(上毛・オーバーコート)と柔らかい毛(下毛・アンダーコード)の二つのコートを持つことで、柴犬・コーギー・チワワ・ダックスフンド・テリア種などなど様々です。
表面の艶のある毛をかき分け、根元の方にホワホワした毛があるのがダブルコートですが、何度もバリカンをかけている子はどちらも柔らかくなるため、区別がつきにくい場合もあります。
抜け毛の処理は必要なの?という疑問もあるかもしれませんが、抜け毛を取り除くことで、皮膚の通気性が良くなって、新しい毛も生えやすくなり、皮膚の健康にも一役買います。
そして、ご期待頂いていたら申し訳ないのですが、抜け毛を減らすことは出来ますが、ゼロにすることは出来ませんのでご了承ください💦
では、まずは抜け毛を取る道具について紹介します。
ブラッシングで紹介したスリッカーやコームなども抜け毛を取るための道具の一つですが、その他にも、ファーミネーターのような細かいクシ状になっているもの、コートキングのようにかぎ爪のようになっているもの、トリミングナイフといったものがあります。
どの道具を使うと良いか?というと、その子の毛に合い、扱いやすいものを選ぶという事です。
今までの経験上ですと、コートが短く硬めでアンダーコートが多い柴犬やラブラドールレトリーバーなどはファーミネーター系、コートがやや長く柔らかいダックスやチワワ・ゴールデンレトリーバーなどはコートキング系との相性がいいように感じます。
テリアもコートキング系が合いますが、プラッキングを行っている場合はコートが切れてしまうことがあるので、トリマーと相談しながら行っていただけると良いかなと思います。
また、ファーミネーターもコートキングも目の粗さや刃の長さが様々で、同じ犬種でもコートの違いがありあますので、上記はあくまでも参考程度にしていただけると幸いです。
トリミングナイフについてですが、使い方に慣れていないと上手く抜けないですし、ケガをさせることもあるので、最初に使う道具としてはあまりお勧めはしないです。
道具の使い方ですが、基本的には毛の流れに合わせて優しく少しずつ、梳かすように動かしていきます。
抜くんだからとグイグイ動かすと痛いです。これもブラッシングと同じで、まずはどんな感触なのか、自分の腕などに当ててみると良いと思います。
そして、気持ちよく抜けるので楽しくなり辞め時が分からなくなってくると思いますが、やりすぎると皮膚を傷つけてしまったり、抜かなくていい毛まで抜いて痛い思いをさせてしまうことがあるので、目安としては、梳かすように優しく撫でたときにほとんど毛が抜けていなかったら終了です。
また、写真にもありますが、矢印のところは、凄く切れ味がいいわけではないですが、刃になっています。(ファーミネーターもナイフも窪んだ所は刃です)
なので、ここが皮膚にあたるとケガをしますので、気を付けてくださいね。
最後に、抜け毛が多いだけでなく、どんどん剥げてきてしまうような場合は病気が潜んでいることがありあますので、その場合は動物病院にご相談ください。
犬の美容室NORWICH 矢羽(ヤバ)